インド 2009年9月29日(火曜日)
パナソニック電工、印合弁を完全子会社化[製造]
パナソニック電工は24日、80%出資するインドの電設資材大手アンカー・エレクトロニカルズを完全子会社化すると発表した。パナソニック電工は2007年3月にアンカー側と同社株のコールオプション契約を結んでおり、今回、約92億円を投じて全株の取得を決定した。インドの電設資材市場で最大手のアンカーのブランド力と販売網を生かすことで、今後さらに市場を広げたい考えだ。
パナソニック電工の広報担当者が25日、NNAに説明したところによると、アンカー株の20%を保有していた同社創業家から株式売却の話があり、契約に基づいて完全子会社化を決めた。24日に株式買取契約を締結しており、29日にも創業家が持つ株式を取得する。
パナソニック電工は日本、中国をはじめとしたアジアとともに、インドを重要市場と位置付けており、07年4月に約500億円の巨費を投じアンカー株の80%を取得。これにより役員を派遣することになるなど、経営権を握った。アンカーの持つ販売ネットワーク、知名度とともに、高い製造能力が決め手になった。アンカーは金型製作・加工部品から完成品組み立てに至るまでの一貫生産体制を整備しているという。
すでに経営を主導しているため、今回の完全子会社化による事業体制の大きな変化はないとしているが、パナソニック電工の技術力とアンカーの販売網を生かすなどし、一層の相乗効果を狙っていく。
アンカーは西部の商都ムンバイに本社を置くほか、北部ウッタラカンド州ハリドワ、西部グジャラート州カッチ、連邦直轄地域のダマン・ディーウに生産拠点を置き、合わせて8,000人ほどの従業員を抱える。さらに全国に70の代理店を抱えるとともに、直接に取り引きのある販売店は8,000社、アンカー製品を取り扱う小売店は約30万店に上っている。
■印建設市場に活路
世界経済が低迷する中、インドの建設産業は好調で投資が拡大している。世界的な景気後退で、日本や欧米の建設市場は低迷しているものの、同社は「インドへの大きな影響はない」(広報担当者)とみている。住宅やオフィスビルなどの建設、電力などのインフラ関連セクターの今後の成長に期待が大きい。
このため、10年までにアンカーの売上高を500億円にする買収当初の目標を維持。パナソニック電工の売上高の約7割を建築関連事業が占めているため、落ち込んでいる日本や欧米よりもはるかに勢いのあるインド市場での展開を進めたい考えだ。