オーストラリア 2009年10月20日(火曜日)
シェブロン、WA州でガス層発見[資源]
西オーストラリア(WA)州ゴーゴン液化天然ガス(LNG)プロジェクトのオペレーターを務める米石油大手シェブロンは18日夜、WA州沖でガス層を発見したと発表した。今回の発見がゴーゴンLNGプロジェクトの拡張計画に大きく貢献すると強調している。一方、パプアニューギニア(PNG)で油田開発を行うオイルサーチは19日、同国で進めているLNGプロジェクトの開発資金確保のために計画していた権益売却を中止することを明らかにした。各メディアが報じた。
シェブロンが新たにガス層を発見したのは、WA州オンスロー地区から北西160キロ沖合に位置するカナーボン(Carnarvon)海盆にある試掘井「アキレス(Achilles)-1」で、約100メートルのガス層にぶつかったという。同社によるガス層の発見は、同じくWA州沖で昨年見つかった試掘井「クリオ(Clio)-2」と「ケンティシュノック(Kentish Knock)-1」以来初めて。「アキレス-1」試掘井は「WA-374-P」鉱区内にあり、シェブロンは今後、同鉱区内でさらに「サティア(Satyr)-1」の試掘を開始する方針を示している。
同鉱区はシェブロンが権益50%を保有しており、ゴーゴンLNGプロジェクトと同様、米エクソンモービルと英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルがそれぞれ25%ずつ握っている。
3社は先月、総額430億豪ドルに上るゴーゴンLNGプロジェクトに対する最終投資決定を下したばかり。2014年からの生産開始を目指し、年産1,500万トンが見込まれている。すでに中国や日本、インド、韓国から供給契約を取り付けており、契約総額は計1,450億豪ドルに達している。シェブロンのオライリー会長兼最高経営責任者(CEO)は、「今後数カ月でさらに販売契約を取得できるだろう。われわれの目標は、来年初めまでに生産量の80%以上について、長期販売契約を獲得すること」と説明している。
3社はまた、バロー島に予定しているLNGプラント建設を当初の3基から5基に増設する拡張計画についても、向こう1年〜1年半の間に投資決定を行う見通しだ。
シェブロンはゴーゴンのほかにも、WA州でウィートストーン(Wheatstone)LNGプロジェクトを進めている。同社が権益100%を保有し、16年に出荷開始を予定。プロジェクトに対する最終投資決定は11年になるとみられている。シェブロン・オーストラリア(豪シェブロン)のカルジオシンスキー社長は新しいガス層の発見について、「試掘プログラムが成功したことで、ゴーゴンとウィートストーンの両プロジェクトへのガス供給を強化することができる」とコメント。シェブロンのオライリー会長兼CEOはこのウィートストーン・プロジェクトについて、現在、合弁相手の模索を検討していることも明らかにしている。
■オイルサーチ、権益売却断念
一方、オイルサーチは19日、PNGで進めているLNGプロジェクトの開発資金確保に向けた権益売却計画を中止すると発表した。同社はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ政府が保有するインターナショナル・ペトロリアム・インベストメント・カンパニー(IPIC)に、同プロジェクトの権益3.5%を売却する予定だったが、代わりに約8億9,500万豪ドルの増資を行うという。
オイルサーチは8月、IPICへの権益売却に向けた話し合いが最終段階にあることを公表していた。だが、今回の声明の中で、IPICとの最終合意のタイミングが明確でないことに加え、同プロジェクトのオペレーターを務めるエクソンモービルが最終投資決定日を12月8日に設定したことから、資金調達の確実性を選んだと説明している。
IPICのカデム・アル・クバイシ社長は、「IPIC内での承認手続きに必要な時間が足りなかった。これは手続き上の問題によるもので、わが社はオイルサーチやこのプロジェクトを支持し続けている」と述べた。
オイルサーチは権益売却の代わりに、機関投資家向けの新株発行と株主割当増資を通じて約8億9,500万豪ドルを調達する。26日に機関投資家向けに1億5,200万株を1株当たり5.90豪ドルで発行した後、一部の株主に対し、1口当たり最大1万5,000豪ドルの株式購入計画(SPP)を実施するという。